2021年度6月号

『生きる意味と幸せの原点を求めて=思考のためのポイント』

人は、生きている限り自分と向き合って生きているのです

人は、乳幼児期から本能的に自分と向き合って生きています

自分と向き合う度合いに応じて、自分の人生が創造されるのです

自分と素直に向き合う人生は、苦悩も多いのですが幸せも多く体験できるのです

真実も見えてくる

自分の人生の主役は、自分自身なのです。人に優しく配慮することで、時には脇役になっているのです

*主役を生きられる人は、多くの人を主役になるように寄り添うことができる大人になれるのでは・・・

(自分と向き合う<主役>人生は、人間相対性理論そのものなのです)

幸せの原点は、自分と自分・自分と人とが心通い合うことでは・・・お互いに理解しあう思いを・・

 

園長 木村 仁

 

トモエの生活環境は、自分と向き合いながら生きる・幸せの原点を求めて具体的に実践しています

1 好きな人を自分で選び生活する(乳幼児から大人まで)

  好きな人との交流は、生き生きとした会話が弾み、心に余裕を与えてくれる

  心の余裕ができると好きな人が増える。友達から友達へと輪は大きく広がる

  *内壁がないオープンな部屋・すべてのコーナ―で幅広く交流が持てる・47年前から実践

  *親友家族を創れる・卒園後も永遠に交流は続いていますよ

  *「みんな仲良く!」は(死語です)人間にはできないこと!しかし、人間理解は、生涯続くもの!

 

2 乳幼児期から、自分と素直に向き合いやすい生活環境を創造し続けています『人間理解の原点』

・素直に表現できる第一条件は、好きな人と心地よい会話をし続けられること

・素直に表現できる生活=乳幼児の生活を、なるべく邪魔しない=大人のそれぞれの表現も大切に!

 乳幼児は、大人から見ると素直に生きているように見えますよね

 しかし、乳幼児期に素直になるように言葉で強制され、素直に表現できなくて苦悩している大人が多い

・乳幼児は、素直に表現するのが本来の姿ですが・・・!?どうでしょう・・・

大人は、乳幼児に素直に表現されると、受け止めることが大変!?・・・

 *人は、素直に表現し、素直に表現されて、自分と人の心の内を少しでも知ることができるのでは・・・

 *「子どもに素直になりなさい!」と、大人は子どもに要求する。要求して、身に付くもの?

  乳幼児期から、大人が創る環境の中で、『素直さ』は、身に付けていくものでは・・・

 *トモエの生活は、大人が乳幼児から『素直さの原点』を・・・

 

ポール・トゥルニエ人格医学博士は、言う。(園長の親友・著書の中だけの出会い)

「子どもは、大人から敬意を払われる度合いに応じて自分の人格を意識し、自分の人間としての尊厳を自覚して自分自身を尊重するようになります。そして、この自己尊重がのちに、大人になってから の道徳的態度全体に影響を与えることになります」

「子どもの頃遊ぶすべを心得ていた人は、おとなになって働くすべをわきまえた人になります。物に集中する能力とか、共同作業のこつ、アイデアをうみだすコツなど、子どもの頃、遊びの中で磨いていた才能を、大人になった現在、仕事に生かすことができるでしょう」

 

 自分と素直に向き合う生活の原点は、『乳児の目を見る会話から始まる』乳幼児は、園長の先生!

基礎的人間観察理解が、赤ちゃんの目にあるのでは・・・

  赤ちゃんは、人の目をジーと見つめ続ける。目を見ることで、人の敬意の度合いを感じている

  赤ちゃんは、この人は、自分をどうのように見ているのかを、目で感じる能力があると確信!

古い文献には、「乳児は、神に一番近い存在」として表現されている

  トモエ生活で、赤ちゃんから人間の不思議と神秘を学び、心豊かな感性が育ちますように・・・

 ・乳幼児の命を産みだすお母さんを理解しようとする思いが、人間理解、自分理解の基盤となる

 

4 乳幼児から大人まで、人間の能力を総体的に刺激できる環境の創造を試みています

  ネットワーク的な活用・心、脳、体をバランスのある生活環境を、“信頼関係の中で”創造中・・・

 ・個々の個性ある人との交流 ありのままを認めながら、未来に期待して日々を過ごす

 ・個々が持っている現在の才能を生かし生活することで、徐々に幅広く深く個々が刺激され成長をトモエの生活の中で、個々が生かされた生き方を表現しつつあると思いますが、いかがですか・・・

 *人間の能力を総体的に刺激してくれる大きな存在、大自然を侮るなかれ

人間から、大自然を切り離して生きることは、自殺行為。人間の本能を鈍化させてしまうのです

農薬がまかれていない森には、葉や木々が腐食(醗酵)して純粋な土壌となる・森の中には、発酵菌がいっぱい・・・トモエで、よく崖を登るのは、発酵菌をいっぱい吸うため・・・

大自然は、人間の五感を総体的に刺激してくれる存在・人工物の中での生活で人は、どこへ行く・・・

トモエの生活環境を評価して下さった方は、たくさんいますが、世の中は変化する予兆無し!?

 

5 トモエの最大の特徴は、女性自身の女性であることの特性(男にはない偉大さ)を認識し確信をもって生きてもらうプロジェクトを実践している・永遠に探求し続けて、次世代に伝達する

・女性が自覚することで、幸せと平和的な生活が実現する

・乳幼児期の脳の記憶をバランスよく刺激できるなら、幸せを創造する人間を世に送り出すことに

 

幼児教育の父と言われた、フレーベルは晩年、100年ほど前に『幼児教育は、母親教育にあり・母親学校が必要だ』と言った

園長は、この言葉に出会う前から、47年前に『お母さんの実習制度』を実行していました

日本では、フレーベル研究の第一人者、当時広島大学庄司雅子教授に愛光幼稚園に来ていただきオープン・スペースの園舎内で話・励まされて現在に至っています

トモエの生活環境は、私が生きている限り成長変化、進化します。人間の生活は永遠に『未完成』

 

ミヒャエル・エンデは、NHKアインシュタインロマン6・エンデの文明砂漠(日本放送出版協会)

「人間の創造力とは、人間の”永遠の子どもらしさ”そのものです。それは、その人間が八歳であろう八十歳であろうと、まったく同じです。人間が子どもであることをやめた時に、この創造力も失うのです。人間における本来の人間らしさとは、この創造的なる能力にあると思います」

「ファンタジーとは、新しい概念を考え出すこと、すでにある概念を新しい関連に置きかえることにほかならないのですから。つまり創造力そのものです」

子どもの豊かな発想を永遠に持ちたいと願っている園長・この言葉に出会った時から、ミヒャエルは、私の親友となりました

同じ考えで現在も勇気を与えられる存在ですから

*人間について表現することは、難しくいつも苦悩の連続です・不十分な表現、お許しください