11月30日(金)昨夜、ようやくソリすべりができるくらいの積雪がありました。子どもたちは早速そりを持ち出して、待ちに待ったソリすべりを楽しみました。
クローバー広場は広くてなだらかな斜面です。小さな子どもたちでも、比較的安心して滑ることができます。一方、ちえこ坂と呼ばれる少し急でカーブしている坂は、まぁチャレンジコースといったところでしょうか。(ちえこ坂の名前の由来は、園の開設当初、この坂のふもとにある家にスタッフの千恵子さんが住んでいたからで、誰がつけたか定かではありませんが、いつの間にかそう呼ばれるようになったのでした)
このちえこ坂でのソリすべりは、ちょっとした技術が要求されます。急なぶんスピードが出るし、カーブしているところではそりのコントロールが必要です。下手をすると転げ落ちるし、思わぬ方向に行ってしまうこともあります。子どもたちは転びながらも、何度も挑戦します。何とかうまく下まで滑っていきたいと頑張る子もいますが、中には途中で転がったり変な方向へ行ったりするのを楽しんでいる向きの子もいます。
そりに乗って転ばないようにするためには、斜面の角度や左右の傾き、スピードによってバランスがくずれないようにしなければなりません。また、ソリの向きをコントロールするために重心に働く軸を傾けたり、乗りながら手や足で雪面に触れたりしなければなりません。それらは、様々な条件を瞬時に判断して、時にはいくつもの動作を同時に協調的に働かせなければならない、とても複雑な行為です。
子どもたちは何度も何度も挑戦して、その複雑さを身に着けていきます。そうして身に着けたバランス感覚は、他の体を使う遊びにも反映されることでしょう。しかしその感覚は、その人の精神の一部ですから、生活全般、生きること全般に影響を与えると思います。これから生きていくうえでの人間関係や学び、挑戦など様々な場面で精神のバランスをとることに影響することでもあると思います。