3月5日(火)このところ天気が良くて、ひょっとしたら今ごろ楓の樹液が出るかも、とイタヤカエデの木に穴をあけてみたら、出ること出ること!ストローをさしてみたら、ぽたぽたと止まることなく落ちてきます。
毎年、この時期に白樺の樹液を飲んでいますが、まだ少し早いようで出ていませんでした。今は、楓の方が出やすいのですね。といっても、今年は暖かくて雪解けが早いので、例年だともう少し遅いのかもしれません。
楓の樹液は白樺よりも甘みが強いです。白樺もそうですが、楓も木によって微妙に味が違います。そして、人によって好みが違い、「私はあっちの木がいい」「こっちの方がおいしいよ」などと、みんな飲み比べを楽しんでいました。ただ、甘いといってもほんのりと感じるもので、ふだん濃い味のジュースに慣れている人には物足りないかもしれません。しかし、口に含んだ樹液の中に味を探し、そこに甘みを見つけることができたとき嬉しいし感動的です。木の中にこんなメカニズムがあることが不思議です。
樹液を口にしたとき、そこに感じるのはその甘味だけではありません。自然の中に自分と共有できるものがあるという不思議さ、得もいわれぬ自然との一体感、いやそういうと傲慢なのかもしれません。人間も自然の一部なのかもしれない、そんなことを感じることができます。
この時期、樹液を飲むのはみんなにとっての春の風物詩となっていますが、トモエにはそれがもう一つあります。それは今は内緒ということで、その時が来たら紹介することにしますね。