10月3日(水)このところ、スタッフのミーティングで同じ話題が続きました。それは、子どもがお金について考えていることでした。
つい先日、年中組のユウくんのお母さんが「うちの子、大きくなったらお金を儲けたい」と言うので、その理由を尋ねると、「自分が儲けたお金を困っている人にあげる、そうしたらその人は幸せになれるから」ということだったというのです。
その2週間ほど前には、同じく年中組のシュウくんが紙でたくさんのお金を作っていたので、来て別のコーナーにいた彼のお母さんにそのことを伝えると、「うちの子、大きくなったらお金を儲けたい」と言っていると教えてもらいました。そこで私はシュウくんのところに行って、彼が手を休めたタイミングで聴いてみたのです。「そんなにお金を作ってどうするの?」
すると彼はこう言いました。「お金がなくて困っている人にあげるんだ」それを聞きつけて、そばにいた何人かが「お金をください」と近寄ってきました。彼はひとりひとりに1~2枚ずつ手づくりのお金を渡していました。
彼らは儲けて得たお金の使い道として、ひょっとすると「自分のために使う」という考えも持っているのかもしれません。また、「何を買うの?」と質問したら欲しいものを言うのかもしれません。しかし使い道を自分で選択する質問を受けてまず先に「困っている人にあげる」という考えを出してきたことに、私は驚きと感動を禁じえませんでした。
余談ですが、シュウくんがいろんな人にお金を配っていたので、私も「お金がなくて困っているので、ください!」と言うと、私の顔をジロッと見つめて「いま何歳?」と聞くのです。「61歳です」と応えると、ニコッとしながら、「あ~、51歳までしかあげられません」という言うではありませんか。ナ、ナント面白いことを言うのでしょう。そこでハイどうぞと私にお金を配ったのでは、流れが単調です。理由をつけて違う展開を盛り込んだ方が、話しとしては変化があって面白いです。私の年をネタにして一瞬でそんなことを考えつくシュウくんにも驚いてしまいました。
「そんなぁ~、61歳でもいいじゃないですかぁ」という私の声にニコニコしながら「ダメでぇ~す」と言い遠ざかっていくシュウくんでした。(笑)