私は、赤ちゃんの目から何を学び続けているのか
10月19日に質問形式で、上記のテーマで私が話をしましたが、アウトラインのみを書いてみます。
赤ちゃんは、人の目を数十秒間長く見ます。長く見る子は、1分も見る子がいます。
赤ちゃんは、人の目を長くなぜ見るのか不思議に思えていました。「なぜなのでしょう」分からないことがいっぱいです。赤ちゃんに聞いてみたい感情にかられます。「何を見ているの!」「何を感じているの!」と聞きたい心境に毎日なっています。
「あなたの心境を聞かせてほしいの!」と、いつも楽しみながら聞いています。
今まで私は、赤ちゃんの目から、人間の神秘と不思議を感じてきました。
胎・乳幼児と母親の関係を観察してきて言えることは、人間のすばらしさを基礎的で総合的に理解できる「人間科学の基礎」があるのです。なぜなら、すべての人間は、胎児期・乳幼児期を母親を核として生きているからです。
- 私が、人間の神秘と不思議を、生涯かけて考察し続ける理由は、幸せになる基礎があるからです。
- すべての人間は、母親のおなかの中で命が誕生し、生まれて来たのです。おなかの中での生命の営みは、不思議で神秘に満ち溢れています。スタッフは、「生命の誕生」のDVDを何度も見て命の尊厳を認識しています。「意識」しなければ、日々の忙しさにかまけて命の尊厳が人の心から薄れていくからです。
- 科学の日々の進歩で、新しい情報が入れば、常にスタッフと共に学び続けています。最新の情報の中には、人間の臓器がお互いに情報をやり取りして生きていることを知りました。
資料・シリーズNHKスペシャル=人体=神秘の巨大ネットワーク。観たい方は、園長まで・・・
*ある古い文書の中には、幼子と神を同等においているのです。2千年以上前から。『なぜなのか!』
赤ちゃんは、生後6ヶ月頃までの生活環境は・・・
寝た状態で自由に動けない・話せない=この状態では、完全な受け身=五感は超敏感に働きます。
・目は、敏感に感情や心の状態を受け止めているように思えます。
・赤ちゃんは、目の前に現れる目を見て、長時間見つめます。
私の体験的観察から。
ありのままを受け止めて、記憶してしまうのです。時間をかけて感じ取っています。その人の良い状態も悪い状態でも、そのまま受け入れてしまう能力があると感じています。情緒が安定している人に多く出会えると・・・不安定な人と多く出会ってしまうと・・・どうなるのか思考してみてください。未来にどうつながるのか・・
ヨーロッパに近い西アジアの地方では、「神は、人間のすべてを受け入れて見守っている存在」とみているようです。赤ちゃんは、神と同じようにありのままを受けるしかない環境に置かれていると思われるのですが・・・。みなさんはどのように・・
私が、赤ちゃんの目から感じることは、赤ちゃんの目を見て会話する時は、常に失礼のない最高の状態で心を整えるように努力をし続けています。自分の心を見ているので、(受け止めてくれるので)・・・
神と同じように(?)自分の心を見くれている人。だから、素直に誠意を持って話すと、結果をすぐに示してくださる存在なのです。反応は早いのですよ。
お母さんにお願い!
赤ちゃんは、私との会話・対話でどのような表現をしますか、具体的に教えていただきたいのです。
例えば、私と関わるとどんな反応をするのか。など・・・
赤ちゃんの不思議と神秘を発見し続けたいのです。
ポール・トゥルニエは、『子どもは、大人から敬意を払われている度合いに応じて自分の人格を意識し、自分の人間としての尊厳を自覚して自分自身を尊重するようになります。のちに、大人になってからの道徳的態度全体に影響を与えることになります』
私自身は、この言葉に出会った時に救われた気分になりました。乳幼児を一人の尊い命として関わろうと意識して生きていたからです。同じように考えている人がいたことに安堵しました。
『敬意を払われている度合いで』、人間の個性や気質が創られる基礎となるのでしょうね。
『・・・尊厳を自覚して自分自身を尊重するようになる』は、自己肯定感の基礎ですよね。
個性や気質の基礎が創られるのも乳幼児期です。人間が生きるためには、土台になるのでしょう
私は、自分の心のバランスを保てるような生活環境を創造しつづけたいな~。生涯かけて・・・
そして、多くの人の心のバランスを保つための“隣人”になりたい。
・『目は、口ほどにモノを言う』。
・『目は、心の窓』。
文献 「母子関係障害という“病気”
(赤ちゃんの顔を見ない母親)ジャン・マリ・デラシュ著 光文社
「おなかの赤ちゃんは、光を感じるか」
(生物時計とメラノブシン)太田英伸著 岩波新書
次回は、目と肌について話しましょう。
付則
・肌で敏感に感情を受け止める能力を持っている。
文献 「子どもの脳は肌にある」山口創著 光文社新書
「人は皮膚から癒される」 山口創著 草思社