森のブランコ

5月16日(木)連休中に新しく作られた森の中のブランコは、毎日たくさんの人を楽しませてくれています。振れ幅が大きいので、行って戻ってくるまでに普通のブランコよりも時間がかかります。また、ロープが長いので揺れを描く弧は平らに近く感じます。

こうした性質から、このブランコに乗ると普段では味わえない感覚を得ることができます。それは、地面に体重を受け止められずに浮いて移動している感覚と言っていいでしょうか。そしてそう感じると、体に羽が生えて鳥になったような気分になり、自分がより自由になった気持ちよさに包まれます。

人間は生活するうえで、地面や壁、天井といった空間に囲われていて、その影響を受けています。それは安心の材料であると同時に、時に心を窮屈にするものでもあります。また人間は、様々に思考を巡らすうえで、常識や慣習といった枠組みに影響を受けています。そのおかげで無難な結論が得られるかもしれないけれども、それは現状を越えることを難しくすることでもあります。

ひょっとすると、このブランコに乗って得られるような自由に空を舞う鳥になったような感覚は、圧迫や抑圧からの解放の向こう側に、また現状を打破した向こう側に夢や希望があることを信じさせる根拠になるのかもしれません。