ぼかし絵

6月4日(火)ぼかし絵を描きました。あらかじめ水に浸けておき、水切りをした画用紙に絵具をたらしたりぬったりします。色が画用紙ににじんで綺麗です。また、色と色の重なり部分が混ざり合って別な色が生まれたりと、不思議さも感じられます。それらは色の境界がぼんやりとまじりあっていくので、とてもソフトな印象をあたえてくれます。なんだかそこに、包み込まれるような安心感、優しさの感じが生まれます。描いていると、心がほんわかしてくるのです。

人間は何かを始めるときに、大抵はゆっくりとじわじわとそこへ適応していきます。まさにこのぼかし絵では、真っ白いキャンバスに色を落とした時に広がりなじんでいく様子がそれに似ています。また、人間は誰かとの関係を深めていくとき、自分の気持ちや感情、意志といった心の色合いが相手のそれと混じり合い別な色合いに変化していくことがあります。まさにこのぼかし絵では、触れ合い重なり合った色が別な色に変化する様子がそれに似ています。こうした人間の生きる営みに相通じるものがこのぼかし絵にはあるように感じるのです。