トモエが大切にする「互いに補い合って育ち合う環境」とは

子育てをしていると、「私が頑張らなきゃ」「うちの家庭だけでなんとかしなくちゃ」と思い込んでしまうことはありませんか。毎日の忙しさや孤独感、そして社会の変化が重なって、心が疲れてしまうこともあるでしょう。

でも、私たち人間はもともと一人で生きる存在ではありません。支え合い、助け合う中で安心を得て、育ち合ってきたのです。トモエというコミュニティが大切にしているのは、まさにその原点。**「互いに補い合い、育ち合う環境」**を取り戻すことです。


孤立しがちな社会だからこそ必要な「支え合い」

現代は核家族化が進み、周りとのつながりが希薄になっています。誰にも頼れずに子育てを背負い込み、不安や孤独に苦しむ親も少なくありません。かつては祖父母や近所のお母さんたちが自然に支えてくれていましたが、今ではその関係が失われつつあります。

トモエでは、その失われた「群れの暮らし」をもう一度取り戻そうとしています。喜びも悲しみも悩みも、みんなで分かち合い、補い合う。そうした環境があるからこそ、親は孤立せず、子どもたちも安心して育つことができます。

コロナ禍を経験して、私たちは「家族が助け合えなければ生きにくい時代が来る」ということを痛感しました。だからこそ、これからは「ひとりで頑張る子育て」から「みんなで育て合う子育て」へ。トモエは、そのための居場所をつくっています。


家族の絆を深めることから始めよう

子どもにとって安心の基盤は、やはり家族です。その中でも夫婦の関係はとても大切。夫婦がお互いを認め合い、足りない部分を補い合えると、家族全体に温かさが広がります。

「相手を理解しよう」と向き合い続けること。それは完璧を求めることではなく、違いを受け入れ、支え合うことです。その姿は、子どもたちにとって何よりの学びとなります。

トモエでは、親自身が子どもと一緒に「楽しむ」ことを大切にしています。親が心から楽しんでいる姿は、子どもにとって最高の贈り物です。さらに、母親実習や家族での行事を通して、親同士が学び合い、互いの子どもと関わりながら成長していく仕組みがあります。親が変わると、子どもも驚くほど変わっていくのです。


「そのままの自分」でいられる場所を

子どもは素直に泣き、笑い、怒ります。そのままの表現こそ、生きる力の源です。大人はいつの間にか自分の気持ちを抑え込みがちですが、子どもと接することで「本音で生きる心地よさ」を思い出すことができます。

トモエでは、大人も子どももありのままに自己表現し、ぶつかり合い、共感し合います。ときには喧嘩もしますが、それは悪いことではありません。喧嘩を通じて、子どもたちは相手の痛みを理解し、感情をコントロールする力を育てていきます。

大人もまた、子どもとの遊びやじゃれ合いの中で、愛を無条件に受け取る体験をします。それは「自分は大切にされている」という自己尊重の心を子どもに芽生えさせる大事な関わりです。


小さな補い合いが幸せと平和を生む

互いに補い合って生きる環境は、最終的に個人の幸せだけでなく、社会全体の平和にもつながります。

トモエが目指しているのは、「生きる喜びが自然に湧いてくる暮らし」です。そこで育まれるのは、「自分と人を好きになれる心」。これこそが自己肯定感の基盤であり、子どもたちが将来どんな社会に出ても、しなやかに生き抜く力になります。

家庭の中で支え合うことは、社会全体を優しくしていく小さな一歩です。家族や地域での助け合いは、やがて平和な社会をつくる大きな力となっていくのです。


おわりに

子育ては、一人で抱え込むととても苦しいものです。でも、あなたは一人ではありません。人は互いに補い合い、育ち合うことで強くなれるのです。

「自分が完璧じゃなくてもいい」「みんなで支え合えばいい」。そう思えたとき、子育てはぐっと楽になり、子どもも安心して育っていきます。

どうか周りとつながり、楽しみながら子育てしてください。あなたが笑っている姿こそが、子どもにとっての最大の安心であり、未来への希望なのです。